【心揺さぶられる話】お母さん、ぼくがいるよ。ぼくはお母さんが思っているよりもずっとしっかりしている。だから、ぼくにもっと頼ってもいいよ。

NPO法人日本語検定委員会主催で毎年行われる『日本語大賞』で文部科学大臣賞・小学生の部を受賞した作品です。

———-

お母さんが帰ってくる!

一ヶ月近く入院生活を送っていたお母さんが戻ってくる。

お母さんが退院する日、ぼくは友だちと遊ぶ約束もせず、寄り道もしないでいちもくさんに帰宅した。

久しぶりに会うお母さんとたくさん話がしたかった。

話したいことはたくさんあるんだ。

帰宅すると、台所から香ばしいにおいがしてきた。

ぼくの大好きなホットケーキのはちみつがけだ。

台所にはお母さんが立っていた。

SPONSERD LINK

少しやせたようだけど、思っていたよりも元気そうでぼくはとりあえず安心した。

「おかえり」いつものお母さんの声がその日だけは特別に聞こえた。

そして、はちみつがたっぷりかかったホットケーキがとてもおいしかった。

お母さんが入院する前と同じ日常がぼくの家庭にもどってきた。

お母さんの様子が以前とちがうことに気が付いたのはそれから数日経ってからのことだ。

みそ汁の味が急にこくなったり、そうではなかったりしたのでぼくは何気なく「なんだか最近、みそ汁の味がヘン。」と言ってしまった。

すると、お母さんはとても困った顔をした。

↓↓↓ 次のページ(PAGE2)に続く ↓↓↓